『祈昌の世迷言』・・・アジアの片隅より

離島と本土を繋ぐ日本最小の『暁橋』のたもとから、娘と善き隣人に届けます。

ホワイトデーじゃったんじゃが・・・。

今日の広電宇品線の車窓


 今日、仕事を終えて、施設に預かって戴いていた長男を迎えに行く時に、路面電車に乗ったんじゃが・・・


路面電車の窓の張り紙


 窓に張り紙が貼って在って


 『車内換気のためこの窓を開けます。ご理解ご協力をお願いいたします。』と、書いて在った。


 見ると、窓の上部が、5㎝ほど開けて在る。


 今日は、前日より随分冷え込んで風も強ぉて肌寒い感じじゃったが、暑がりの儂には丁度えぇ感じじゃったし、適度に空気も入れ替わって気持ち好かった。


 他の乗客には寒かったかも知れんが、乗客自体が少のぉて、普段の5分の1程じゃろぉか、ガラガラに空いちょった。


今日の千田廟公園


 長男を迎えに行った帰り掛けに、千田廟公園に行った。


 人が多いぃのに驚いた。


 土曜日の午後5時過ぎじゃけぇ、普段じゃと、夕飯迄の時間潰しに、滑り台や砂場で遊ぶ、幼児を連れた親子が数組と、小学生が数人程じゃのに、随分と賑やかじゃった。


 特に、小学生が多いぃて、30人以上は居ったじゃろぉか・・・。


 10人余りが固まってサッカーの試合の真似事をしよった。


 公園では禁止されちょる遊び方の筈じゃが、休校や行動制限の影響で元気が在り余っちょるんじゃろぉ・・・。


 気の毒にも思うけぇ怒る気にも成れんし、元気な子供等の姿を見るのはえぇモンじゃ・・・。


 『学校は休校でも、校庭ぐらいは開放して、子供等を遊ばせちゃりゃぁえぇのにのぉ・・・』とも思ぉたんじゃが、今の体制じゃぁ無理な事なんじゃろぉ・・・。 


『もし、そんな事をして、子供達がコロナウイルスに感染したら・・・。生徒が怪我をしたら・・・。その責任は誰がとるのか?』と、誰か彼かが言い出すに決まっちょるし、誰も責任をとりたがらんけぇ、『右に倣え』の無難な所で落ち着くし安心出来るんじゃろぉ・・・。



 益々、詰らん国に成りよる気がするんじゃが・・・。


 昔話をすると、「爺さん臭い」と笑われるんじゃが・・・。



 儂が子供の時分にゃぁ、小学校の校庭は、いつも解放されちょって、休みの日には、小学校のグラウンドで野球やサッカーをしたりしよったし、学校が在る時でも、近所のお年寄りが幼児の孫を連れて来て、校庭の隅に在る、滑り台やブランコで遊ばせよっても、授業の妨げに成らん限りは、誰も咎める者も居らんかった。(原則的には規則に反する事じゃったんかも知れんのんじゃけど・・・)



 儂が小学生の頃の、校長先生や教頭先生の大半は、年齢から考えても、戦時中から教師を続けて来て居られた方が殆どじゃったし、教師が体罰(怪我をする程の暴力は無かったが・・・)を行うのも教育の一環と考えられちょったと思うし、親も、それが当たり前の事と容認しちょった。



 今の人等から見たら、とんでもない話なんじゃが・・・。



 儂も、体罰は教育の一環』とは思わんけど、あの頃の学校は、今よりも『人間味』が強かった事は間違い無いと思う。


 少なくとも、物事を決める最初の時、『自分が責任を取らされる可能性が在るから止める』と、考える校長は、今よりも遥かに少なかった様に思うんじゃった。



ホワイトデーの為に炊いたトースト用の餡子



 今日はホワイトデーじゃったんじゃが・・・。



 『義理人情が廃れた』と言われる世知辛い令和の時代じゃが、今年もバレンタインデーにゃぁ義理チョコをよぉけ貰ぉた。



 義理も人情も廃れちょらんし、『倍返しじゃけぇね♪』と、言われながら渡されても、還暦前の、チビでデブでハゲの足の不自由な下品なオジサンは嬉しぃんじゃった。



 根が悪人の割にゃぁ、義理堅く律儀な儂は、3月11日に大量の小豆餡を炊き込んで、パン用の餡子を瓶詰したんじゃった。


 例年は、大量のクッキーを焼いて、ホワイトデーのお返しにしよったんじゃが、今年は高級食パンのブームで、トーストに塗る小豆餡が良かろうかと思い付いて、これにしたんじゃった。(儂の部屋の家庭用オーブンじゃと、20回ほどに分けて焼かんといけんけぇ、時間と手間が掛かり過ぎると言う事も在るんじゃった)



 とは言え、じっくりと心を込めて炊き上げたけぇ・・・気に入って戴けたら嬉しいんじゃけど・・・。



 今日は、仕事などで間が無いけぇ、昨日の仕事前(3月13日の夕方前)に、原チャリで配達させて戴いて、割烹料理店の女将や仲居さん等には、今日、手渡したんじゃった。



 遠方の方には黒猫に頼んだけぇ、届くのが明日になるかも知れんのじゃけど、その折は悪しからず堪えてつかぁさいよ。



 女将や仲居さん等に、ホワイトデーのお返しの餡子を渡す時、


 「コロナウィルスは恐ろしいよのぉ・・・癌になッったけぇ言ぅても、今日明日に死ぬ言ぅ訳じゃぁ無ぁし、死ぬなぁ儂一人ぎりじゃが、コロナウィルス感染症になったら、強制的に隔離されるし、皆も検査されて半月は行動制限されるじゃろぉし、店は営業停止になって皆に大迷惑を掛けるけぇ、大事に成るけぇのぉ。」と、笑いながら言ぅたら、


 「えぇじゃないねぇ、その時はその時よね。・・・先生の様に人付き合いが悪いと、なかなかコロナウイルス感染症にゃぁ成れんけぇ心配要らんよぉね、病気も人を選ぶんじゃけぇ。」と、女将に言われて、


『確かに・・・全くのぉ・・・』と、思いながら笑いよったんじゃった。・・・アジアの片隅より