『祈昌の世迷言』・・・アジアの片隅より

離島と本土を繋ぐ日本最小の『暁橋』のたもとから、娘と善き隣人に届けます。

新型コロナウイルスとの闘いに思う・・・小さな恐怖

新型コロナウイルス感染症患者が運ばれるイタリア・ローマの病院 此方より寸借 



 儂の様なしがない料理人のオジサンが言ぅんも烏滸がましい事じゃが、新型コロナウィルス感染症は、そがいに怖い病気じゃぁ無い。



 先日のブログ記事でも言ぅた様に、儂には、代謝系の三大疾患である、高脂血症高尿酸血症痛風)・糖尿病が在る。


 その上に、肥満体の高血圧症で、心筋梗塞脳梗塞の病歴が在る。



 メタボリックシンドロームのホームラン王の様な60歳前のオジサンじゃけぇ、新型コロナウイルスに感染したら、忽ちの内に重篤化して、一週間ももたずに逝って仕舞うじゃろぉ。



 そんな儂が言うのも矛盾した話じゃが、新型コロナウィルス自体は、大騒ぎをして恐れる程のウィルスゃぁ無いんじゃった。



 例えば、狂犬病の病原体であるラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルス (Rabies virus) は、感染力は弱いものの、現在でも発症した場合の特効薬はなく、ほぼ100%死ぬ。



 一般的に、ポリオ(急性灰白髄炎)と呼ばれる、ピコルナウイルス科、エンテロウイルス属のポリオウイルスによるウイルス性感染症では、筋の不全麻痺と麻痺は骨格の変形、関節の拘縮、運動障害などの重篤な後遺症を生じる事がある。



 狂犬病もポリオも、恐ろしい病気である。



 この他にも、エボラ出血熱鳥インフルエンザなど、致死率が60%になる場合も在り、新型コロナウィルスは、医療崩壊を引き起こしているイタリアやスペインでも、10%程度で在り、死亡や重篤化する患者の大半は、高齢で基礎疾患の有る、儂の様な不健康な老人なんじゃった。



 これらに比べれば、新型コロナウィルス自体は、健康な身体さえ持って居れば、感染しても、適切な治療を行えば、恐怖を感じる程の病気とは言えんのんじゃった。(儂は別じゃが・・・)



 尚、現在では、狂犬病もポリオも、有効なワクチンの開発や予防接種の普及によって、我が国では駆逐され、世界的にも減少している。


犠牲者の遺体を運ぶ赤十字の職員(スペイン風邪の発生した1918年当時) 此方より寸借



 先日のブログ記事でも言ぅた事じゃが、「スペイン風邪」が猛威を振るった、1918年1月から1920年12月までの3年間で、当時の世界人口(約20億人)の内、約5億人が感染したとされ、これは、当時の世界人口の4分の1程度に相当するんじゃった。



 現在の世界人口が、76憶人じゃけぇ、当時の3,8倍になる。



 死者数は1,700万人から5000万人との推計が多く、1億人に達した可能性も指摘される。



 この結果を、単純計算で現在に充当すると、全世界での感染者が19憶人、死者数を最大値で概算すると、3億8千万人と言う事になるんじゃった。



 第二次世界大戦の世界全体での死者数は、6000万〜8000万人と言われちょって、当時の世界人口は20億人で、その内の4%が死亡した事になるんじゃが、現在の世界人口に当てはめて考えると、死者数を最大値で概算すると、約3億人になるんじゃった。



 新型コロナウィルス感染症の死亡者の方が、戦死者を上回る事に成るんじゃった。
 
 
 
 将に「戦争」なんじゃった。
 
 
 
 勿論、単純に比較して考えるにゃぁ、様々な要素が在るけぇ、卓上の空論に過ぎんのんじゃが・・・。



 じゃが、スペイン風邪をはじめとする、此れまで人類が経験して来た、様々な感染症との闘いの経緯から考えるなら、多くの犠牲者を出すじゃろぉが、「集団免疫」を身に付けて、3年ほどで終息するじゃろぉ・・・。



 後は、特効薬の開発や、有効なワクチンの開発や予防接種の普及が、如何に早く成し遂げられるかに掛かっちょるんじゃった。



 早けりゃぁ、犠牲者は少のぉて済むじゃろぉし、遅れる程、多いぃ成る。
 
 
 
 
 「あなたは、それまでに生き残れるか⁈」
 
 
 
インフルエンザの犠牲者を埋める様子 此方より寸借



 人類が、新型コロナウィルスに対する「集団免疫」を獲得し、新型コロナウィルス感染症の特効薬が開発され、有効なワクチンの開発や予防接種の普及が成されれば、今回の様な、「新型コロナウィルス騒ぎ」は終息するじゃろぉ・・・。



 じゃけぇと言ぅて、新型コロナウィルスが、この世から消えて無くなる訳じゃぁ無い。



 現に、100年前に猛威を振るったスペイン風邪の病原体である、 A型インフルエンザウイルス(H1N1亜型)は、現在も流行しては、少なからず人々の命を奪いよるし、様々に変異を繰り返して、感染力や毒性を強めよるんじゃった。



 じゃけぇ、「2020新型コロナウィルスパンデミックが終息しても、新型コロナウィルスとの闘いは続いて行くんじゃった。



 戦争が終結した後も、テロリストの脅威に脅え続けなければならない市民の様に、新型コロナウィルスに脅え乍ら、死ぬまで生きて行かんにゃぁいけんのんじゃろぉか⁈



 そがいな心の中に湧いて来る『小さな恐怖』を思いながら、東側の空に浮かび上がってきた、大きな月を観よったんじゃった。・・・アジアの片隅より