『祈昌の世迷言』・・・アジアの片隅より

離島と本土を繋ぐ日本最小の『暁橋』のたもとから、娘と善き隣人に届けます。

「子授け整体」・・・妊娠し易い身体造りの概要・・・③

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受精の瞬間の電子顕微鏡写真  此方より寸借
 


 儂は、「子授け整体の指導」に来られる依頼者に、墓参りに行きなさいだの、仏壇を備えて先祖供養をしなさいだの、何時何時に何処其処の観音様に御参りに行きなさいだの、凡そ「妊活」とは関係の無さそうな、怪し気な課題を出すので、不信感を抱いて「もう結構です。二度と来ないでください。」と、途中で断られるケースも偶に在るのですが、『妊娠は確率であり、妊活とは確率を高める手段』と、考えて居ります。



 『一人の男性が、生涯、何個の精子を生み出すのか?』と、言う問題に関しては、様々な研究や統計調査が行われて居るのですが、人種や体格等で個人差が在る上に、男性の場合、健康であれば、80歳でも生殖能力が在りますから、10代前半から死亡するまでの継続調査を行う事は困難ですから、決定的な資料を指し示す事は出来ませんが、概ね、1兆個~2兆個で在ろうと言うのが定説の様です。



 1回の射精で出る精液は、通常2.0㏄~3.0㏄あり、1㏄あたりの精子の数は約5000万~1億5000万ほどで、その運動率は60%以上と言うのが平均的な所の様です。



 人類史上で、「最も多くの子作りをした男性」と言いますと、恐らく、古代エジプトの王、ラムセス2世ではないかと言われていますが、古代エジプト第19王朝の王で、24歳で即位し、90歳で亡くなるまで66年間王位にあったとされ、妻妾は、50数名、79人の王子と59人の王女を生ませたとも、111人の王子と69人の王女を生ませたとも言われています。



 日本では、第11代征夷大将軍・徳川家斉(1787~1837年)には、16人の妻妾を持ち、男子26人・女子27を儲けたのが最高とされています。



 まぁ、王様や将軍様の話ですから、一般人には呆れ返るばかりの話ですが、精々10人が限度の様で、少子化の時代ですから、3人の子供を連れて歩いて居る姿を見掛ける事は少なく成りました。



 女性の生涯に産んだ出産数の世界記録は、ロシアで農民をしているフェオドール・ヴァッシュリーブ(Feodor Vassilyev)の妻、バレンティナ・ヴァッシュリーブ(Valentina Vassilyeva)の持つ69人で、儂は、最初にこの話を聞いた時、『物理的に無理‼・・・嘘じゃろう⁈』と、思いましたが、1725年から1765年の40年間に、合計27回の出産をし、内訳は、双子が16組、三つ子が7組、四つ子が4組で合計69人と言う事らしい・・・なるほど、辻褄が合っている。



 産んだ女性も凄いが、産ませた男性も凄いと言えるが、男性の場合、物理的に言えば、一年間に、100人の女性を妊娠させる事は可能であるから、凄いとは言えないかも知れない。



 そんなに子沢山だと、さぞ子育ては大変だったろうと思われるが、10年もすれば、上の子供が子守をするであろうし、当時、子供も労働力と考えられて居ただろうから、農家で在れば当然の様に働き、家は栄えたのかも知れない。



 詳細な資料が無いので、ハッキリした事は分らないが、仮に、15歳で妊娠したとすれば、55歳まで出産を繰り返したという事になり、現代であれば、相当な学術機関の研究対象となるだろうし、マスコミの取材も殺到するのだろう。



 「妊活」に励んで居られる女性にとっては、神の如き存在で、写真でも飾って手を合わせたい様な存在ですが、此れは、極めて稀で特殊な例で在り、誰もが、この様な妊娠・出産を繰り返したとしたら、少子化と言う問題は、一遍に解決するでしょうが、逆に、人口爆発と言う危機的な国際問題が発生するのは間違いないですし、何事も『程程が一番』とは考えるのでした。 



 女性が、胎児の時に卵巣の皮質に内在している原始卵胞は、700万個と言われて居ますが、卵胞の蓄えは出生後200万個に減り、思春期には30万個まで減少します。 



 月経が訪れる度に1個の卵子排卵されますが、この時、約300個の原子卵胞が競い合って、その中から卵子と成るモノがたった1個選ばれ、これを『成熟卵胞』と呼びますが、選ばれなかった原始卵胞はそのまま消失しますので、1年間では、約5000個の原子卵胞が消失します。



 仮に、10歳で初潮を迎え、50歳で閉経するとした場合、1年に13回の排卵が在るとして、40年間に、単純計算では520個の卵子が排出され、300個の原子卵胞が使用されますので、13X40×300=156000個の原子卵胞が生涯で使われている事になります。



 一人の男性が生涯で生み出す精子の数を2兆個とし、一人の女性が胎児の時に持って居た原始卵胞を700万個とした場合、そのカップルから生まれた一人の赤ん坊は、単純には、1京 4000兆分の1の確率で産まれたという事になります。



 1回の性交で妊娠した確率だけで考えても、3億の精子X300個の原子卵胞=900億分の1と言う事に成ります。



 実に天文学的数字であり、我々一人一人が、その確率の中で生れた希少な、・・・と、言うより、奇跡の一人なのだと感じて居ります。



妊娠6週目の胎芽(胎嚢のエコー写真)  此方より寸借



 この項の冒頭で、『妊娠は確率であり、妊活とは確率を高める手段』と、申しましたが、儂が提唱する『子授け整体の指導・妊娠し易い身体造り』も、此れを基本の考え方として成り立って居ます。



 但し、儂は、15歳の時に故人である、三満正義先生に師事し、師の没後、継承致しました『三元派北斗流推命術』と申します、支那伝来の占術からの見識に、柔道整復師としての経験や見識を加味し、また、長年に亘って携わって参りました、料理人としての経験や、二度の結婚生活の中で得た経験なども加味しながら、衣食住の様々な角度から実践する為、婦人科の医師や、妊活のカウンセラーが行われる方法とは、随分と色合いが違いますので、奇異にも映るでしょうし、それ故に、最初に申しました様に、「信頼できる相手からの紹介でない限り依頼を受けない」のでした。 



 今回、数字に疎い儂が、敢えて妊娠に関連した数字を列挙しましたのは、妊娠や出産に関する基本的な知識を踏まえた上で、『子授け整体の指導・妊娠し易い身体造り』を行っている事を理解して戴きたかったかったからでした。



 今回の依頼者の方には、最初にお会いした時に、大まかな日々の過ごし方や食生活、ストレッチや呼吸法を指導させて戴いたのですが、次回からは、『妊娠する確率を高める為の具体的な実践方法』について、記述して行きたいと思います。



 どなたにも、望まれる幸福が訪れる様、心より願って居ります。・・・アジアの片隅より
 
 
 
 
 ※不真面目で卑猥と受け取られ兼ねませんので、広島弁での記述は差し控えました。